SONY MDR-EX15のレビュー

2020年4月17日金曜日

SONY MDR-EX15 レビュー

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特徴





低価格イヤホンでまだ発掘されていない傑作があるかもしれない、というのは私も思っていたことで過去にはソニーのEX155からEX650まで購入して検証してみたことがあります。
結果は惨憺たるもので値段のヒエラルキーはソニーにおいては確立されていると感じることに。

ただその時に存在を完全にスルーしていた低価格イヤホンが残っていました。

それがこのMDR-EX15です。


価格は1,000円を切る程度と本当にお手頃。

付属品はイヤーピースとケーブルホルダーのみとシンプル。
値段を考えると豪勢とすらいえるかもしれません。

意外にも質感の良い外装と装着感の良い筐体でここの満足度は割と高いです。

LとRの見分けもプリントされた上に形状も左右で違い非常にわかりやすいのもナイス。



音質


EX155やEX255などの上位低価格イヤホンはボーカルが遠かったり低音が強かったり納得の微妙音質でした。
あまり良くない音が聞きたいということならこのあたりを聞いてみるとわかりやすい気がします。

対してEX15の音質は弱ドンシャリのフラット気味。
箱出し直ぐは多少音が刺さる感覚があるかもしれませんが一晩適当に鳴らしておけばある程度収まります。


ボーカルは明瞭でスネアドラムも力感をもって響きます。
高音の綺羅びやかさも本当に驚く程。

刺さる音は若干強めなので多少音量をあげにくいところは欠点ですが、明瞭感を削いでいないのでこの音が好きな人は割とおられるのでは?


しかし問題はやはり値段からくるビルドクオリティでしょう。
聞いている感じではそれほど違和感がないのですが、測定すると左右の音質差がとんでもないことになっています。
これはイヤホンガチャをせざる得ないのかもしれませんね…。


個人的な感覚上の音圧


重低音 ☆☆☆

低音  ☆☆☆★
中音  ☆☆☆
中高音 ☆☆☆★
高音  ☆☆☆








まとめ


オススメな点
  • 価格が安い
  • 音のバランスが良い
  • 小型軽量
  • 左右がわかりやすい



微妙な点
  • ほんの少しシャリつく音質
  • 振動板の個体差が大きそう


Amazonのレビューをみるとリモコン付きのMDR-EX15APはなにかひたすら叩かれているのでリモコンなしのMDR-EX15LPをオススメしたい。
しかし本当にこの価格でこの音が出るならもうこれでいいじゃんとなる可能性があるイヤホンです。

イヤーピースはAET07を個人的には使用していてグラフもそれで測定しています。
ここは好みと個人差のある所なのですがノーマルのイヤーピースでも十分良いと思います。


気に入らなくても1,000円で一日は絶対楽しめるのでぜひチャレンジしてみて頂きたい。
あまり好きな言葉ではないのですがここはこれを言わざるえませんね。

「コスパ最強!」


お気に入り度:☆☆☆☆


追記


あまりにも左右のバランスが安定していないのでイヤホンガチャを回しにいってみました。
左右の誤差の少ないSSRを引き当てたいところです。

とりあえず白と紫の2本を購入。
なるほど、カラーバリエーションが豊富なのはこのガチャのためなのでしょうね(多分違います)。


MDR-EX15 白




こちらは少々エージングが進んだ状態での測定です。
高音の質感は左右ほぼ同じなのですが、低音が決定的に違います。
この傾向は購入したときからこれなので個体差としか言えませんね。




こちらは未エージング。
低音も高音も本当に全く違いますね…。
これでも何度かイヤーピースを指し直して測定しなおしたりして、それでもこのグラフになるので仕方なく公開しました。


結論として、あまりにもやはり工作精度というか左右のユニット差が大きすぎますね。
エージングで馴染む部分はあるのですがそれにしてもですねえ。
音質自体は非常に良いですし、実際に聞いている感じでそこまで差があるようにはかんじられませんがそれでも1,000円の限界を感じざる得ません。


売れるかどうかはわかりませんがハウジングを金属にして、左右のマッチングが完璧で値段が5,000円位というモデルがぼくのかんがえたさいきょうのMDR-EX15 PRO MAX。

音質に関してはグラフを見てもらってもわかるようにフルフラットに近いので惜しい。
似ている音質としてはA8000に少し似た音かもしれませんね。


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