Sennheiser IE40PROのレビュー

2020年5月23日土曜日

Sennheiser IE40PRO レビュー

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特徴








ヘッドホンのHD650やHD800で有名なゼンハイザー。
そのイヤホンといえばIE800が有名で、私も試聴したことはあるのですがステム部分が太く耳に合わないので購入は断念しました。
その他にも経年劣化でケーブルが硬くなるなど、割と音以外は褒められているのをあまり聞かないイヤホンではあります。


その次世代機として登場したIE40PRO。
値段も手頃でサイズ感もよく(ほぼSHUREです)、音質も上位機種のIE400PROなどよりも好みだという意見が散見されたので購入してしまいました。
今回は専用端子ですがリケーブルも可で経年劣化にも強い仕様です。


装着感はいわゆるSHURE掛けという耳の後ろにケーブルを這わせて装着するタイプなので好みが分かれそうです。
ケーブルノイズは低減されますが装着に一手間あるのが難。

本体はプラスチックで軽量。
変な角張り方もしていないので標準的な耳には収まりそうなシンプルなハウジングです。

イヤーピースはノーマルなソニーサイズ。
AET07など一般的なサイズのイヤーピースが今回は装着可能です。


付属品はごく標準的にケースとイヤーピースのみ。
がまくちのケースは割と使い勝手が良さそうに思います。

どうでも良いですが化粧箱がかなり大きく存在感があります。
ドイツの無骨な精神を感じさせるサイズ感。


ただ一つ大きな問題として、2枚めの写真のロゴの横を見てもらうと解りますが、大きめのベント穴が側面に空いているので外音は取り込みが大きく遮音性もそこまで良いとは言えません。
ここに関してはSHUREが一枚上手と言えます。

音質


一言でいえば中高音・高音の強いフラット。
正直かなり刺さる音が強めで楽曲を選ぶ音質だと思います。
耳コピやモニターに使うには音が前面にでてくるのでわかりやすく良いかもしれません。

6kHz帯が強めなのでボーカルのない楽曲などで使うなら非常に素晴らしいイヤホンです。
インストゥルメンタルやBGM系にあうかもしれません。


グラフでみると6kHz・8kHz・10kHz・12kHzにピークが出来ています。
4-6kHz帯を落とす音になっていないので明瞭感はありますがボーカルは刺さります。
ただ全体のフラットさは素晴らしくこの価格帯では確かに一歩抜きん出ています。


個人的な聴覚上の音圧

重低音 ☆☆☆
低音  ☆☆☆
中音  ☆☆☆
中高音 ☆☆☆☆★
高音  ☆☆☆☆







他で周波数特性を公開されているグラフと比較してみましたが、やはりこの4点ピークはIE40PROの特徴のようですね。





比較対象になるであろうSE215クリアとのグラフ
高音の明瞭感はIE40PROが圧倒的ですが、全体のバランスとしてはSE215の方が良好に私は聞こえます。


まとめ


グッドな点
  • 明瞭な音質
  • 軽量な装着感
  • リケーブル可

バッドな点
  • ベント孔が大きく遮音性・音漏れが大きい
  • 歯擦音が刺さる
  • ケーブルが専用設計

中高音の刺さりが気になりますが、全体としてはフラットで明瞭でわかりやすい音質のイヤホンだと思います。
遮音性と音漏れの大きさはマイナスポイントですが、比較対象のSHUREのSE215が変態といえる遮音設計なのでそれと比べるのは酷かもしれません。

オフボーカルな音楽を自宅で楽しむにはこれ以上無いレベルの完成度だと思います。
これから暑くなってきてヘッドホンは蒸れますし持っていて損はないイヤホン。


1万円でこれほどの音質で使い勝手の良いイヤホンが揃う現代は素晴らしいですね。
3万円だせばAirPodsProも購入できてしまいますし高級イヤホンの存在価値がなかなか難しい気がしています。

IER-Z1Rなどは重さがやはり最大のネックになっていますし、音質が完全に人によるなら高級イヤホンなど必要無いのではないかと思わされますね。




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