ZE8000の音質
特徴はやはりターゲットカーブにありがちな3kHzのピークを持たないことで、ここはFINAL社長さんのツイッター投稿にもハッキリ今までの概念と違うと明言されています。
簡易で信頼性の低い特性測定ですが、一応の参考として以下においておきます。
特性の測定は面白いですし自分で取得すると信頼性も上がるので趣味としてオススメ。
簡易な周波数特性の測定
外耳道長 短:閉管共振10kHz
外耳道長 中:閉管共振9kHz
重ね合わせ
外耳道の長さの設定によって割とダイナミックに高音の音質が変わるタイプのイヤホンに見えます。
7kHz近辺に大きくディップをとるので、どちらかというと8kHz付近にピークが出来る耳道の形をしている人のほうが良い音と判断されるかもしれません。
見て分かる通り中音域が軽いディップになっており、よくある片側閉管の外耳道共振の消失対策として3kHzにピークがないためぼやけた音質だと感じる人もおられるかと。
他に両端閉管の外耳道共振対策としてそこまで10kHz以降の高音がナローにされていないのも特徴。
低音が滅茶苦茶に強いというわけではありませんが、人によって3kHzで音量を合わせた場合はものすごく低域の音圧が強く感じられるかも?
グラフの通り3kHz付近の擬似的な片側閉管の外耳道共振をあまり考慮しない音質となっているので少し人を選ぶ音質だと思います。
完全に想像ですが難聴が進んでいない人には良好と感じられるかもしれません。
音質的にはイコライザーを使わずに使用するのがやはり最高音質だと思うので、製品のメインターゲット的には若い方ということになりそうです。
個人的なイコライザー設定
私個人は10kHz付近に共振ピークを感じる耳をしているような気がします。
その前提でイコライザを以下のように設定しています。
自身の3kHzの難聴もある程度進んでいる自覚があるのでこのイコライズは個人的には必須かもしれません。
3.2kHzを+3dB、10kHzを−3dBで設定。
8kサウンドはOFFです。
赤がイコライズ前、緑がイコライズ後です。
まとめ
Qualcomm製のチップを使ったイヤホンはどれもある程度似通った低音の強さを持っていると思います。
このチップセットを使ったアンビエントサウンドやノイズキャンセルは、APPLEに比べると全く同じ評価のテーブルに乗らないのでここはQualcommさんに頑張ってもらうしかないかと。
ちなみに不確定情報ですがZE8000はチップセットがQCC5141・ドライバが13mm・電池が54mAhのようです。
個人的な感想としてはZE8000よりはやはりAPPLE・SONYなどの有名メーカーの音作りのほうが一般受けするとは思います。
ただこのような音質のイヤホンもあって良いのでは?
一本だけ買うなら総合的に間違いなくAirPodsPro2をオススメするのは本音ですが、酷評される程酷いものでもないのを個人的な結論としておきましょう。
おまけ
これは上の8kHzにピークをとったグラフと同じもので、縦軸を広めに範囲を設定したものです。
横軸と縦軸の数値を入れないと評価が難しくなってしまうので、グラフを見るときは注意していただきたい。
上と同じグラフ |
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