ZeroAudio ZIRCO TENOREのレビュー 

2020年11月28日土曜日

ZeroAudio ZIRCO TENORE レビュー

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 特徴






ZIRCO TENORE(M-DX200-ZT)はハウジングに美しく艷やかなジルコニアを使用し、小型軽量で高音質を実現しているイヤホンです。

Zero Audioさんは小粒で良いイヤホンを作るメーカーさんだと思っていましたが、個人的にはジルコテノーレはその集大成レベルの完成度に感じたので購入しました。



付属品はクリップ・ポーチ・SMLのイヤーピース。

過不足なく堅牢な箱に収まっており好感。


イヤーピースはステムが細く短く、他の社外のイヤーピースとはサイズ感が違います。

純正品以外は抜け落ちる可能性が高いのでそのままの使用をおすすめ。

下の写真はソニー純正との比較ですが多少細く長くなっているのがお分かりいただけるでしょうか。



ケーブルは非公認で故障の可能性を謳っておられますが一応はMMCXサイズ。

個人的にはONSOのIECT_01を繋いで使用していますけれどもあくまで自己責任です。


音漏れ・遮音性は本体後ろ側にベント孔があるので普通レベル。

小さめの孔なのでものすごく良いということもなければ全然だめということもありません。



音量が少し取りづらいのが特徴です。

IER-Z1Rと同じ程度にボリュームを回さないとTZ700やXBA-N3と同程度の音量がとれない感覚。

実際測定データでみても少し音圧が取りづらい印象でした。




音質







基本的には弱ドンシャリと呼ばれるタイプの重低音は重く響かず、高音の伸びもそこそこでフラットと感じられる音質です。
中高音は明瞭で楽しく楽曲を聴けるタイプの音作りで万人におすすめ出来るバランスだと思います。

歯擦音も殆ど刺さること無く制御されていていますが、かといって明瞭感が失われるほどではありません。
ただ6.5kHzにピークがあり、6kHzの微妙に高めの音は強く感じられる方もおられると思います。


たとえばTZ700と比較するとやはり重低音が弱く感じるものの、高音のバランスが多少違うので使い分けできるレベル。
いや流石に値段差がありすぎるのでTZ700と比較するのは間違っているのは確かなのですが、カルボテノーレにも十分な魅力があると感じられます。


個人的な聴覚上の音圧


重低音 ☆☆☆

低音  ☆☆☆★

中音  ☆☆☆

中高音 ☆☆☆★

高音  ☆☆☆







グラフをみても特に破綻のない特性ですべてのピークが+8dB程度で抑えられているのは非常に素晴らしい。
4−6kHzの難聴帯に大きなピークも無く長時間の使用にも耐えると思います。


グラフの美しさだけでいえばTZ700と比べても遜色ないレベル(勿論TZ700の方が実際の音質は価格と同じく桁違いと感じます)。
1DD特有の共振は6.5kHzに出ていますがそれも大きくはなく、個人的にはMDR-EX1000は超えていると思います。



まとめ


グッドな点

  • 小型軽量でかさばらない
  • 極端なピークやディップ感のない弱ドンシャリな音質
  • 外出しのMMCXでリケーブルが可能
  • 本体の質感も良い
  • 左右がわかりやすい


バッドな点

  • 人によっては6kHzが若干刺さる
  • ステムが細身で短いのでイヤーピースを選ぶ
  • 音量は若干取りづらい


意外にケーブル途中にあるMMCX端子は気にならず、これは他のメーカーも採用してもよいのではと思いました。
実際FW10000がハウジング内にMMCXを搭載すると音質が悪くなるとわざわざ外に端子を配置しているわけで、完全に外に出し切るのは正しい気がします。


このイヤホンはfinalのEシリーズの特にE2000/3000の軽量性が好みだった人がステップアップに乗り換えるのに最適です。
E4000よりもハウジングが短くE2000/3000同様に快適に感じます。

個人的にはかさばって重いというバッドステータスが本当に嫌いなので無駄に大きいハウジングを採用したモデルが好みではないです。
いやIER-Z1Rを購入したやつが言うことでもないのですが…。


このイヤホンが注目されていないのは本当に惜しい。
価格コムの口コミも0ですし是非購入された際には感想をお願いしたいです。

店舗にお立ち寄りの際にはZIRCO TENOREを是非是非一度ご試聴いただければレビュー冥利につきます。
アラウンド1万円の1DDイヤホン部門ベストバイと当ブログでは紹介しておきましょう。


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