Final ZE8000のレビュー

2022年12月30日金曜日

Final ZE8000 レビュー

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ZE8000



正直AirPodsPro2を購入してから全く意欲のなくなってしまったポータブルオーディオ。

TWSとしてはあれ以上の使い勝手の機器はそう作れるものではなく、他人に勧めるならこれ以外をオススメするのはレビューとして嘘に当たるとまで考えていました。


iphone+AirPodsProの利便性はありえないほど高く、音圧の記録や接続の安定性・簡便性などほぼ他では太刀打ち出来ないレベル。

特にアンビエントサウンドなどは装着したまま生で演奏された音楽を聞けるといっていいほどの圧倒的性能です。


もし対抗するなら独自の強い個性で戦うしかないと思っていたところ、音質がやたらと賛否両論なZE8000が話題の様子。

ここはビックウェーブに乗るしかないと購入を決めました(ツイッターでいいね下さった皆さまに感謝)。


結果、思った以上に個性的で楽しめる機種でした。

せっかくなので軽くレビューしてみたいと思います。



特徴


最も特徴的なのはその見た目。

誰が見てもなにかハミ出ている状態でイヤホン界のハミィと言えます。


ただこの本体が人体に密着していない形状のお陰で電波強度は高いと思います。

この部分に関してはAirPodsPro2をも凌駕しているのでは?

接続の速さなども安定していて好感触ではありますが、マルチポイント機能があるとなお嬉しいなとは思ってしまいますね。

※複数の電波発生源があるとアンテナ感度が良すぎて拾いすぎてしまう報告あり






付属品はイヤーピース、USBケーブル、交換フィルターの3種。

ゴミよけのフィルターの換えがあるのはこころにくいですね。





装着感はイヤーピースが特徴的で独特。

写真の通りカバー込みのサイズ感なのでこれが耳に収まらないと駄目です。

普段より少し大きめのサイズで浮かすように装着するのが良いかもしれません。


ノイズキャンセリング


思ったよりは良好。

声の音域はほぼカットされませんが、ファンノイズの低減はそこそこ行ってくれる印象。

電車や飛行機は少し厳しいかもしれません。


アンビエントサウンド


これを気にされるならAirPodsProシリーズを購入してください。

レベルが違いすぎて比較にすらなりません。

ですが高音が変に強調されることもなく実用では問題は少ないかも。



音質


難しいですが表現するなら写真のRAW(生)データ的な音で、今までの常識を無視した音質。

一聴すると多分ですが遠い音・ぼやけた音という印象を持つかもしれませんが、実際そういう音だと思います。


ただこの部分は個人の難聴の進行度と強い関わりがありそうで、若い人や難聴の進行が進んでいない人ほど良い音だと感じやすいかもしれません。

そういう意味では若向きの現代音質のイヤホンだと捉えることができるでしょう。

特に3kHzに関係がありそう?


そこで難聴が進行している私のような人間は素直にイコライザを使うべきだと考えます。

ここでは個人的に使用しているイコライザ設定を公開。




3.2kHzを最大限引き上げて、共振の発生する10kHzを減衰させています。

8kモードはOFFにしています。


個人的な聴覚上の音圧イメージ


重低音:☆☆☆

低音 :☆☆☆★

中音 :☆☆★

中高音:☆☆★

高音 :☆☆☆★


ハーマンターゲットカーブ?


ターゲットカーブの話が出ていますが、イヤホンであれが何故もてはやされるかというと、イヤホンは通常3kHz付近に発生する外耳道による片側閉管の共振が、両端を密閉するために両端閉管の共振へと変化するためでは。

普通にフラットなイヤホンを設計すると、3kHz近辺にあるはずのピークが消失してしまいそこがぼやけた印象になってしまうのだと推測します。


代わりに個人差はありますが7〜10kHz近辺に両端閉管の共振が発生します。

これを放置すると高音がやたらとキツイ音質だと感じられると思います。


ですので普通のイヤホンは3kHz近辺にピークを作り、7kHzあたりから上を減衰させることでバランスを保っているように感じます。

ただ問題はこの調整は個人差が大きく、誰に対しても万能の調整というのは存在しないため、有線のイヤホン設計では最大公約数をとる設計にせざる得ないといえます。


そこでZE8000ではどうなのという話なのですが、これは次回音質編で詳しくやりたいと思います。


まとめ


個性の塊といえるイヤホンで、正にポタオデにおけるヒーローアカデミア。

LinkBudsもそうでしたがこのような創作意欲溢れるTWSが多くなると楽しいですね。

ただし見た目と装着感はお店で要チェック。


しかしながらTWSとしても実用レベルには一応達していて、特にノイズキャンセルは室内のファンノイズには悪くないと感じました。

ノイズレスなまともなノイズキャンセルがあるかないかは個人の防音室を持つか持たないかというレベルの差があると個人的には思っています。


アプリは必須でイコライザは特に使えるようにしておいたほうがベター。

スマホとの連携がこれからはやはり鍵になるでしょう。

アップデートが行えるのも安心感がありますね。



AirPodsPro2を所有していて2本目に別の何か楽しいのが欲しい、こういったサブ的な意味合いで購入するならオススメしたいイヤホン。

Finalの据え置きTWSと言えるその性能を是非視聴でも良いので試してみていただきたい。


音質についてはまた別記事で詳しくみてみたいと思いますので乞うご期待を。


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