SONY LinkBuds S のレビュー

2022年6月18日土曜日

SONY LinkBuds S レビュー

t f B! P L

特徴



小型・軽量     :☆☆☆☆

ノイズキャンセル  :☆☆☆

アンビエントサウンド:☆☆★


オーソドックスなノイズキャンセル・アンビエントサウンドを搭載したTWS。

WF-1000XM4の問題点であった多少大きめのサイズの縮小と、1000XM4と違いノイズアイソレーションイヤーピースを使用していないのが特徴です。

LinkBudsとは名乗っていますが、その実はWF-1000XM4のバージョン違いと表現するのが近いと思います。


ノイズキャンセル

ノイズキャンセルは良好。

1000XM4と比較すれば当然1000XM4の方が上ですが、実用においては特に劣るところは感じられません。

他のTWSと比較しても十分なレベルで好感。


アンビエントサウンド

アンビエントサウンドは思ったよりも良くはありません。

LinkBudsのイメージで外音取り込みに力がはいっているのかと思いましたが、これを期待して購入すると正直期待はずれだと思います。

若干ノイジーでAirPodsProは当然として1000XM4よりもイマイチ。


セーフリスニング機能


今後ソニーの標準装備となるであろうセーフリスニング機能

これを使うためだけでもLinkBuds Sを買う価値があると思います。


現在聞いている音量をソフトウェアでスマホに表示する機能で、説明書きによると70dB前後でのリスニングであれば一日聞いていても問題ないようです。

イヤホンはバランスの崩れた雑な音が多く、ピーク部分が10dBも強ければ、ボーカル部を75dBで聞いていてもピークを85dBで強制的に聞かされることになることが多い気がします。

音量を人間の耳で客観的に判断するには無理がありますし、音楽好きの難聴のリスクを減らすためにも絶対に普及してもらいたい機能です。


音質


最近の多くのTWSはあり得ないほどフラットな音質をしていると思います。

LinkBuds Sもその例に漏れずピーク感の少ない素直な音質。

個人的にはとても好みで、それに加えて音源の音質の悪さをあまり出さないような調整が効いているように感じる音です。


比較のグラフを後で載せますが、WF-1000XM4と比べてもそれほど差がありません。

唯一違うのが13kHz近辺のディップが大きいことで、それをスッキリした聞きやすい音と捉えるか響きが弱いと捉えるかは個人の判断。

LinkBuds Sのほうが高音の濁りが抑えられて聞こえ、ボーカルもはっきりするので割と好みが分かれるかもしれません。


個人的な聴覚上の音圧イメージ


重低音:☆☆☆

低音 :☆☆☆

中音 :☆☆☆

中高音:☆☆☆

高音 :☆☆★


周波数特性グラフ


仮想外耳道:短


仮想外耳道:中

仮想外耳道:長

重ね合わせ



外耳道の長さによる音質の差も想像ですが多分小さいように感じます。

特に共振ピークがハイブリッドイヤーピースにおいて非常に小さく抑えられて、これは正しく音質が良好と言えます。


1000XM4もそうでしたが、イヤホンでは破格のフラット音質だと個人的には思います。

ただ3kHzのピーク感は弱く、この部分の難聴が進んでいる人には多少ぼやけた音質に感じるかもしれません。

あとはやはり13kHzのディップをどう判断するかですね。


WF-1000XM4との比較


よく似てはいますが好みは分かれる音質差があります。

コレばかりは要試聴です。


ノイズアイソレーションイヤーピース+LinkBuds S



100Hz以下の低音と、高音の共振が少し弱められて大人しめな音になります。

LinkBuds Sはやはりハイブリッドイヤーピースで使うように設計されているのではと感じます。


まとめ


✅小型軽量

✅ノーマルなイヤーピース対応

✅ノイズキャンセル良好

✅フラットな音質

セーフリスニング機能

❌アンビエントサウンドは並

❌名称がLinkBuds(無印)と差別化し辛い


SONYさんは今回かなり完成に近いTWSをリリースされたと思います。

価格的にもTWS上限といえるAirPodPro以下ですし、1000XM4のサイズが大きいという問題点もクリアして音質も良好。

惜しむべくはドーナッツ型のLinkBudsと名前がかぶっているトコロぐらいでしょう。


アンビエントサウンドは期待せずに使うなら、会話はまあ普通に出来るのでそれほど目くじらを立てる部分ではないかもしれません。

ただLinkBuds無印(以下略



セーフリスニングは個人的な平均音圧は70dBでした。

見ているとやはり楽曲のサビの部分は音圧が強く、メロディ部分との抑揚が音楽の肝なのかもしれませんね。

難聴は本当に恐ろしいのでヘビーユーザーさんほどこのイヤホンをオススメしたい。



特に期待せず購入しましたが、LinkBudsというソニーの看板を背負ったTWSのブランド展開のイヤホンとして申し分ない出来だと思います。

価格・サイズ・性能・音質・ソフトウェア共に私程度では文句のつけようがなく正直困っています。


セーフリスニングを使うために買い換えるもよし、装着感を求めて買い換えるのもよしの素晴らしい完成度のイヤホン。

試聴で音質が気に入ったなら即購入して間違いないと思います。

この調子で是非LinkBuds無印の後継機もソニーさんにはお願いしたいものです。



読んでいただけるとわかるのですが、実際のところ性能的にはXM4の方が全てにおいて上であるのは確かです。

ただし装着感と見た目という重要なファクターがLinkBuds Sの方が良いのも確定的に明らか。

XM4の装着感が気に入らなければLinkBudsという棲み分けで問題ないと思います。


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