EAH-AZ80
この令和の世でありえないほど売れていそうなEAH-AZ80。
発売から3ヶ月経った今でもほとんどの店舗で品切れとは驚きを隠せません。
なので特にレビューせずともAZ80の出来の良さは常識レベルになっていそう。
とりあえず音質だけ個人測定の適当なグラフを置いておこうと思います。
特徴
これといった欠点が見当たらないのが特徴といえば特徴。
3ヶ月使い込みましたがAirPodsProと比較さえしなければ何の不満もありません。
特に接続の安定性は確実にトップクラス。
WF-1000XM5の接続性の不評を見るに、電波を拾うためにはある程度のサイズの大きさは必須なのかもと思わされます。
サイズを維持してコンチャフィットというアイデアを考えだした技術者さんには脱帽。
滑りづらく取り出しやすい形状の本体に、ポケットに突っ込める薄さのケース。
”日常で自分自身が使う”という観点がこのイヤホンからは感じられます。
ノイズキャンセルにホワイトノイズは無く、耳への圧迫感も感じずに使えてその上で十分強力。
アンビエントサウンドもAirPodsProだけは勝負になりませんが、その他の機種となら全く引けを取らないレベル。
風切音への対策が特に優れているのも特筆したい。
音質
インプレッションでも書きましたがとにかく明瞭と評したい音質。
それはグラフからも読み取れて、無駄なピーク感がなくその上でイヤホンの音をそのまま出力したような音質です。
ノイズキャンセリングONのグラフ
ノーマルイヤーピースでの計測。
見た通り低音の量感もありながらフラットと言える音質で、これを物理的な音響コントロールで達成している職人芸。
2.5kHz近辺に多少のピーク・4kHzのディップなど基本を押さえたグラフ。
人によって2.5kHz辺りの難聴が進んでいる場合はイコライザでの補正をオススメします。
外耳道の長さによる音質の違いも最小に抑えられ、誰が聴いても明瞭と感じると思います。
ただコンチャフィットの関係上、多少外耳道共振は長い状態になるかもしれません。
外耳道が長いほうが若干派手に聞こえるかも?
●共振ピーク10kHz
●8kHz
●重ね合わせ
オフモードのグラフ
巷で言われている通りオフモードとノイズキャンセルとでは音が若干違います。60Hzを中心として最大2dB程度と、1.5kHzを中心に最大2dB程度音圧が強くなる様子。
少し差があるようにも見えますが、音量を一個あげると似たような音になるのでそこまで問題でもないかも。
ただ基本的にオフの方が良いと感じる人が多いとは思います。
左右のバランス
見た通りほぼ同質の左右バランス。
有線はズレているものがかなり多く、グラフを見るとゲッソリすることが多いのとは違い美しい。
まとめ
✅接続の安定性の高さ
✅装着感に凝らされた工夫
✅上位クラスのノイズキャンセル・アンビエント
✅ケース周りの取り回しの良さ
✅3台のマルチポイント接続
✅音質への高いこだわり
✅操作の低遅延・カスタマイズの容易さ
❌特筆する欠点無し
レビューするときに良い点と悪い点を両方並べるのは大事なことだと常々思っています。
ですがEAH-AZ80においては全く悪い点が思いつかず、逆に完成度に驚くばかり。
勿論AirPodsProにはまだ敵わないところもありますが、マルチポイントなど超えている部分もある印象。
欲をいえばやはりアンビエントサウンドがとも思いますが、APPのそれはもう魔法の域ですね。
音質については左右の音量差もほとんど無く、グラフもセオリー通りのフラット。
両端閉管の外耳道共振も長さによる差が小さいので割と人を選ばずに使えそうには見えます。
ただ高音まで明瞭なため、録音や音質がそもそも悪い音源とは相性が良くないかも?
今までTWSに皆様が抱いていた不満、イコライザによる音質の劣化・装着感や電波の安定度などなど数々の問題に真正面から向き合った傑作。
TWSを語る上で一つのターニングポイントになり得るイヤホンを世に出してくれたTechnicsさんには最大限の感謝を。
次回はイヤーピースの違いによる音圧の変化かイコライザについて調べてみましょう。
フィルターの有無が割と差を生み出しているように思うので、個人的には純正イヤーピースを推しています。
追記
低音の量感が少ないと感じる場合はイヤーピースのサイズを疑ったほうが良いかもしれません。
コンチャフィットの関係上、普段より外耳道の少し手前にイヤーピースが来るので一回り大きいイヤーピースが良さそう。
専用アプリにイヤーピースのテスト機能もあるのでぜひ実行してみてください。
私は通常MサイズのところLサイズをオススメされました。
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