EAH-AZ60を購入
世は正に、大ワイヤレス時代。
各メーカーが威信をかけたノイズキャンセリングイヤホンをリリースし派を競っています。
群雄割拠の現在の勢力図において、最強の名をほしいままにするのがApple AirPods Pro(AAPP)です。
AAPPの後追いを現在他のメーカーが行っていますが、発売から2年経った2021年においてもAAPPの完成度を明確に上回るモデルは無いと思います。
SONYのWF-1000XM4がかろうじてLDACの音質・ノイズキャンセリングで肩を並べられるレベルでしょうか。
そのような2強時代に待ったをかけたのがTechnics、EAH-TZ700の成功を引っさげての堂々の参戦です。
最初にリリースされたEAH-AZ70Wは色々と物議を呼んだモデルになってしまいましたが、その中でも確かな技術力の高さも光りました。
そしてその後継機といえる(AZ70と併売してますが…)EAH-AZ60。
これは期待せざる得ません。
ファーストインプレッション
細かい内容はまたレビューにするとして、ざっくりした音質の評価とノイズキャンセリングの評価、アンビエントサウンド・装着感の感想を。
あとこの機種特有のマルチポイントについても言及しておきます。
音質
当サイトをみていただく人にとって最も大事なファクターであろう音質。
ただ、はっきり言って一言で説明のできる音質ではありません。
あえて言えば弱ドンシャリの高級機によくある音質であると思います。
WF-1000XM4に比べると低音の量感は少なめですが、高音の明瞭さは明らかにAZ60の方が上。
これは良し悪しと個人差のある話なのですが、少なくともこの明瞭さは好みの方は多いかと思います。
低音の量感なら1000XM4、中音の聞きやすさはAirPodsPro、高音の明瞭さならEAH-AZ60をオススメしたいところ。
また詳しくは音質レビュー編でやりたいと思いますので乞うご期待。
この機種も例に漏れずノイズキャンセリングのON・OFF(アンビエントではない)で音質が違うのでご注意を。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング(以下NC)にもアクティブNCとパッシブNC(受動的、ここでは電子的なNCでない物理的な遮音性)があります。
例えばAAPPはアクティブNCが強いタイプで、ソフトウェア的な処理はこれが最上だと思います。
一方WF-1000XM4はアクティブNCに加えて、イヤーピースの遮音性まで強化することによって、アクティブNC+パッシブNCで業界最高のNCを達成しています。
AZ60はどちらにおいても両機種には劣りますが、平均的な評価が高いタイプ。
アクティブNC
1⃣AirPodsPro
2⃣EAH-AZ60
3⃣WF-1000XM4
パッシブNC
1⃣WF−1000XM4
2⃣EAH-AZ60
3⃣AirPodsPro
総合評価
高いノイズはパッシブNCが強い1000XM4
低めのノイズはアクティブNCが圧倒的なAirPodsPro
両機種に得意分野では勝てないが平均的なのがEAH-AZ60
この評価でだいたいよさそう。
イヤーピースも一般的なシリコンタイプなのでそこまで考えると使いやすいのはAZ60かもしれません。
装着感
実に7種類のサイズのイヤーピースが用意されているAZ60。
やはり高級機はこうでなければいけません。
イヤーピースの重要性はよくわかってますよというメーカーからのメッセージ性が感じられます。
音質にも装着感にも多大な影響を及ぼすイヤーピース。
質感やサイズは有線の高級機のTZ700を彷彿とさせる出来栄えとなっています。
普通のイヤーピースタイプにXの謎のフィルターが付属しているという言葉で説明するのが少しむずかしい感じの見た目です。
スポンジタイプのWF1000XM4と違い本当に普通な装着感。
公式の動画にもありましたがガッチリと固定されていて運動しても落ちないレベルの良好さ。
個人差はあるでしょうがAAPPや1000XM4より万人に支持されるタイプでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=CbnI8l6rxkY
驚異の公式落ちないアピール動画はこちら
アンビエントサウンド
これに関しては必要十分程度という評価に落ち着くでしょう。
AAPPほどの明瞭さはありませんし、聞こえないわけではありませんが聞き取りやすいということもないレベル。
ノイズ多めのWF-1000XM4とどっこいといったところでしょう。
スマフォアプリのJustMyVoiceを使った自分の声のチェックではそこまで酷い音質で声が届くわけでもなさそうで、マイク性能は低くなく実際の通話でも問題は有りませんでした。
ただここにこだわるならiPhoneの付属品とも言えるAAPPということになりそうです。
マルチポイント
この機種の最大のポイントになるであろうマルチポイント。
例えばPCとスマホ同時に接続しておいて、アクティブなソフトウェアの再生を行うことができる機能です。
音質の調整などはスマホのアプリで行わないといけないので2つ接続できるのは想像以上に便利です。
ただ起動時に2回「ぶるーつぅーす接続しました」とアナウンスがあるのだけは、大事なことなので2回言いました感がありますね…。
この機能はLDACと共存できずどちらかを選択することにはなるので、音質用のAZ60とマルチポイント用のAZ60を購入したくなります。
贅沢に銀と黒両方購入するなどもある話なのかもしれません。
まとめ
この機種については語りたいことがまだまだありますが、正直長すぎるのもあれなので(すでに長すぎますが)ここまでにして次回のレビューに譲ります。
特に音質については特筆したいことが多くまとめるのに時間がかかるかもしれません。
このバイオセルロースの響きは一度体験してみていただきたいですし、もしかするとワイヤレスは音が悪いという杓子定規の固定観念が壊される可能性もあると思います。
NW-A55でLDACも試してみましたが、途切れずこの音質が維持できるなら有線の出番は全くなくなってしまうのではと思わされる高音質です。
総合的な平均点のとても高い機種で、AAPPを超えたとは流石に言えませんが肩を並べれるレベルの製品であることは間違い有りません。
WF-1000XM4の低音の量感とイヤーピースの装着感が気に入らない人には特にオススメしたいモデル。
店舗で試聴と試着を試してみてもらいたいですが、TWSは実際音質をソフトウェア的にいじれるところも多くできれば購入して試してもらいたいのは本音。
とにかく3万円の高級機を検討されるならぜひ選択肢に加えてやって欲しいモデルだと思いました。
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